買うときはあれだけ熱心だったのに、買った後は連絡が来ない。成果が出ているときは多く、悪くなるとぱったり途絶える。私の資産は、いったいどう扱われているのか——そういうお話を、よく耳にします。
私は野村證券で約17年間、売る側にいました。だから、なぜ担当者から連絡が来なくなるのか分かります。彼らが冷たいわけではなく、そういう構造の中にいるだけ。内側を知ったからこそ、その外に立つことを選びました。お金を預かることも、商品を売ることもなく、運用の助言だけを行う立場です。
ただ、どんなに正しい助言も、信頼がなければ意味を持ちません。納得できなければ人は動けない。だから私は、広く浅くではなく、少数の方と深くお付き合いする形にしています。お一人おひとりに、目が行き届くように。
そして、本当に困っている方ほど、新しい相手には相談しにくいものです。だからこそ、ご紹介を通じてつながらせていただいています。間に、あなたが信頼している人がいる。その小さな安心から始めていただく、私なりの形です。考え方に共感いただける方と、長く。
向き合い方だけでは、資産は守れません。それを支えるのが、運用の規律です。かつての私は、感覚で銘柄を選んでいました。勝った年もあります。けれど、なぜ勝てたのか自分でも説明できず、あるとき怖くなった。成果を「たまたま」で終わらせてはいけない、と思ったのです。
そこから、自分の感覚をひとつずつ検証で確かめ、本物だと分かったものだけを、誰がやっても同じようにできる「ルール」に作り変えてきました。予測で当てにいくのではなく、強い銘柄が強くあり続けるかを、決まった見方で測る。とりわけ、負けを小さく確定することを、勝つことと同じくらい大切にしています。
ひとつ正直に申し上げると、運用に絶対はありません。「必ず」と言う人がいたら、どうか疑ってください。約束はできない。ただ、同じ考え方で動き続ければ、結果のばらつきは小さくなっていきます。根拠のある期待なら、お見せできます。
ここまで読んでいただけたなら、次は実際の運用をご覧ください。いま持っている銘柄も、ルールどおり手放した負けも、隠さずお見せしています。言葉が本当に数字になっているか、ご自身の目で確かめてください。
私たちは『この銘柄が上がるはずだ』と動きを予想し、当てにいくことは、しません。すでに市場が選び始めた銘柄の「強さ」にだけ注目し、規律をもって追随する。これを感情を挟まずに続ける。これが基本的な考え方です。
この手法にたどり着いたのは、ある回復相場がきっかけでした。下落のあと、相場が再び上を向いていく。その流れを引っ張る中心の銘柄——いわゆる先導株——に乗ることに、徹底して拘りました。トレンドの中心にいる銘柄に乗れれば、無理に多くを当てにいく必要はない。そう考えたからです。
ただ、先導株を見つけ出すことは、思いのほか難しい。よく似た値動きをするノイズの銘柄が数多くあり、本当の中心はそのなかに紛れています。多くの人がここで躓きます。かつての私も、その一人でした。
そこで立てたのが、ひとつの仮説です。指数が安値をつけ、トレンドが転換したと思われるその時間帯に、最も強く動いた銘柄こそ、先導株になりやすいのではないか。底値の近くでこそ、大きな資金がもっとも活発に動くからです。この見立ては、おおむね正しいものでした。
もっとも、それだけでは中小型の銘柄が紛れ込み、絞り込みきれません。大きな資金が安心して買いを入れるには、相応の流動性と規模が要る。そう考え、規模と流動性で上位に絞り込んだ銘柄群を、私たちは見ています。
保有のルールにも、ひとつの考え方があります。一般には、損失を一定の線で切ることが投資の常道とされます。けれど検証を重ねるうちに、線で切るよりも、保有する「期間」で管理するほうが、結果として安定することがわかってきました。上昇のトレンドのなかでは、本物の銘柄でさえ一時的にふるい落とされることが頻繁に起こります。線で切れば、そのたびに振り落とされ、戻りを取り逃す。値動きの比較的緩やかな、規模のある銘柄を中心に据えていることも、この考え方を支えています。
そして、入口。どこで乗るかは、ローソク足と出来高から導いた、私たちなりのサインに従います。
もうひとつ、出口について。私たちは、相場を引っ張ってきた先導株そのものの様子を、静かに見ています。中心の銘柄が一つ、また一つと崩れはじめるとき、相場は天井を語りはじめる。当てにいくのではなく、相場自身が見せる兆しを読む——退くべきときの規律も、そこに置いています。
派手さのある手法ではありません。やるべきことを決め、やるべきでないことを決め、それを淡々と続ける。その積み重ねの先に、安心してお任せいただける運用がある。私たちは、そう信じています。
ここまでが、私たちの「やり方」です。けれど、その手前には、もっと大事な問いがあります。——なぜ、これだけ情報があふれる時代に、多くの人の運用はうまくいかないのか。長く売る側にいた私が、たどり着いた答えを、一冊にまとめました。お会いする前に読んでいただけると、私の考えが、より深く伝わると思います。
『運用がうまくいかない、本当の理由』を読む →損益推移は、当社モデルに基づく想定運用(想定元本2,000万円)の実現・評価損益の推移であり、実際のお客様口座の運用成績ではありません。過去の結果であり、将来の成果を約束するものではありません。
更新:毎週月・木
2日間における大きな下落により、大きく評価が下がりました。不安が膨らみ、それがストレスになる局面です。
このようなとき、自分に都合のいい情報を探しがちになります。ただ、それら情報があなたを救うことはございません。
自分で守らなければならないのです。
評価が上がっても、下がっても、規律に従うことが、最終的に安定的な運用を実現します。
引き続き、メモリー系半導体を中心に荒い値動きが続いております。 6月以降、上下の激しい展開となっているため、感情的な判断になりやすい局面となります。 このようなとき「今回だけは・・・」と自分に言い訳をしやすい環境になりがちです。 大きな失敗は規律の乱れから始まります。 気を付けましょう。
±800ドルの一日。それでも、持ち続けた。 木曜は荒れました。マイクロンの決算で先物が800ドル飛び、市場が開くと800ドル戻ってきた。場は「天井だ」「押し目だ」と賑やかでした。 でも私が見ているのは騒ぎではなく、50日移動平均線という一本の線だけ。割っていないなら、動く理由はありません。割ったら考える、それまでは持つ。だから持ちました。 周りが騒いでいても、焦る必要はありません。
半導体が8%下げた日に、何もしなかった。 火曜、関連指数が1日で8%下げ、「バブル終了か」の声が増えました。でも私が見るのは下げ幅ではなく、誰がどれくらいの勢いで売ったか。 確かめると、大きく下げた割に出来高は増えていない。一部の分野に売りが集中しただけで、全員が投げた崩れ方ではありませんでした。これはトレンドの終わりではない。だから、動きませんでした。 景色が変われば、ためらわず構えを変えます。それまでは、待つだけです。
メモリー株に売りが出た日。それでも私が慌てなかった理由今週、半導体まわりが少し騒がしくなりました。火曜日に半導体関連の指数が1日で8%も下げ、ニュースやSNSでは「半導体バブル、ついに終わりか」という声が一気に増えました。こういう日は、運用している側も気持ちがざわつきます。ただ、私が大事にしているのは「下げた幅の大きさ」ではなく、誰が、何を、どれくらいの勢いで売ったのかを確かめることです。同じ下落でも、中身によって意味がまったく変わるからです。まず、市場全体が崩れたわけではない下げた当日のことを少していねいに見ていきます。大きく下げた割に、市場全体の取引量(出来高)はそれほど増えていませんでした。これは、市場に参加している多くの人が一斉に投げ売りした、という状況ではないことを示します。本当に相場が壊れるときは、もっと広い範囲で、もっと大きな売りの勢いが出るものです。今回はそれが見当たりませんでした。売られたのは「一部のメモリー株」だったでは何が売られたのか。たどっていくと、半導体の中でも「メモリー」と呼ばれる分野の銘柄に、その日だけ強い売りが集中していたことが分かりました。ローソク足(値動きを表すグラフ)の形を見ると、いったん「安くなったなら買おう」という買い手も入ったのですが、その買いは売りに押し負けています。なので、もうしばらく売りが続く可能性は残っています。実際、翌日も反発して始まったものの、また押される展開でした。ここまでが、決算前の私の整理です。気がかりな点はあるけれど、それは相場全体の話ではなく、一部の分野に限られた動きである。だから「トレンドそのものが終わった」と判断するのは早い、というのが正直なところでした。そして迎えた、王者・マイクロンの決算その判断を確かめる材料が、今朝届きました。メモリー半導体の代表格、マイクロンテクノロジーの決算です。中身は、売上も利益も事前予想を大きく上回り、これから先の見通しまで強気に引き上げてきました。時間外取引では10%以上の上昇です。中でも私が目を留めたのは、利益率の高さでした。商品を売って8割が利益として残る、という水準です。これは、買い手が「値段がいくらでも欲しい」という状態、つまり作る側が強い立場で売れていることを意味します。しかもその好調が一時的ではなく、まだ続きそうだと会社自身が見ている。需要の強さが数字にはっきり出ていました。今の私の見立て火曜日の売りは、たしかに無視はできません。けれど、それは一部の分野に限った動きであり、相場全体に崩れの兆しは出ていない。そこへ、メモリーの王者が「需要はまだ強い」と数字で示してきた。この二つを合わせて考えると、「今の流れがここで終わる」と判断するのは、まだ早い。これが、今日時点での私の見立てです。もちろん相場に絶対はありません。これから景色が変われば、私はためらわず構えを変えます。ただ、騒がしいニュースの一語で動くのではなく、中身を確かめてから判断する——その積み重ねを、こうして毎週お伝えしていきます。
FOMCの結果(タカ派寄り)により、株価が下落。 ただし、これら目の前のニュースに振り回される必要は一切、ございません。
下記の損益は当社モデル(想定運用)における想定上の数値であり、実際のお客様口座の運用成績ではありません。過去の結果であり、将来の成果を約束するものではありません。
弊社が追求しているのは、大きなリターンではありません。
規律を守った結果として、しっかりとしたリターンを追求します。そのため、短期的な利益を求める方には向いていません。
成果よりも、その奥にある考え方に共感していただける方と、長くご一緒したいと思っています。一度お会いするところから。ご紹介くださった方を通じて、お声がけください。